上智大学の就活事情は?就職先ランキング・平均年収・インターンを解説!
語学に強いイメージがある上智大学の学生の卒業後のキャリアはどのようなものなのでしょうか。
本記事では上智大学の就職先ランキング、平均年収、インターン事情などを徹底的に解説します。
上智大生でこれから就活を始める人や上智大学を目指している高校生はぜひ参考にしてください。
上智大学の就職先ランキング
上智大学の2023年度卒業生の就職先ランキングを紹介します。
順位 | 企業 | 就職人数 |
---|---|---|
1 | アクセンチュア | 31 |
2 | 日本アイ・ビー・エム | 26 |
3 | 日立製作所 | 21 |
4 | NTTデータ | 20 |
4 | 日本航空 | 20 |
4 | リクルート | 20 |
7 | NTTドコモ | 18 |
7 | 楽天グループ | 18 |
9 | 全日本空輸 | 17 |
10 | デロイトトーマツコンサルティング | 16 |
10 | りそなグループ | 16 |
ランキングから上智大学の就職先の特徴として、以下の特徴がうかがえます。
IT・通信業界への強い志向:
日本IBM、NTTデータ、NTTドコモ、楽天グループなど、IT・通信関連企業が上位を占めています。
上智大生がデジタル時代に適応した人材として高く評価されていることを示唆していると考えられます。
外資系企業の存在感:
アクセンチュア、日本IBM、デロイトトーマツコンサルティングなど、複数の外資系企業が上位にランクインしています。
上智大学の国際的な教育環境と学生の語学力が外資系企業に高く評価されていることを示しています。
特に、外国語学部と国際教養学部の学生は外資系企業への就職に強い傾向があります。
コンサルティング業界の人気:
アクセンチュアとデロイトトーマツコンサルティングがランクインしており、高度な分析力と国際的な視野を持つ上智大学の学生がコンサルティング業界で求められていることがわかります。
航空業界への継続的な志向:
新型コロナウイルスの影響で航空業界の新卒採用は軒並み中止になり、やっと23卒から再開されました。
その中で日本航空と全日本空輸がランクインしたのは、変わらぬ航空業界への憧れが強いことがわかります。
またグローバル人材が求められる航空業界で、上智大生の語学力が高く評価されていることを示しています。
金融業界の存在感:
りそなグループが10位で、金融業界も上智大学の学生にとって重要な就職先となっています。
これは、経済学部や法学部の学生の専門性が評価されているためと推測できます。
他の難関大学と比較して、特にグローバル企業への就活に関して上智大生は強みを持っています。
アクセンチュアや日本アイ・ビー・エムなどランクインしている企業に加え、PwCコンサルティングやアマゾンジャパンなども上智大生から人気の就職先です。
また、上智大学の学生は外資系金融機関への就職も視野に入れている人が多いのが特徴の1つです。
ゴールドマンサックスやJPモルガンといった外資系金融機関は、高度な分析力と国際的な視野を持つ上智大学の学生を求めています。
紹介したランキングは、上智大生が自身の強みを活かせる業界での就職を希望していると同時に上智大学の教育の質の高さを反映しています。
特に、グローバル化とデジタル化が進む現代社会において、上智大生は社会から強く求められる人材であることが明確に表れていると言えるでしょう。
上智大学の卒業生の年収
上智大学卒業生の平均年収は802.1万円で、全国の大学のうち17位に位置しています。
それでは年代毎の特徴を細かく見ていきましょう。
≪20代≫
20代の平均年収は501.4万円で、同年代の全国平均を大きく上回っています。
この段階では、外資系企業や大手金融機関への就職が多いことが高い初任給につながっていると考えられます。
特に外国語学部や国際教養学部の卒業生は、語学力を活かした職種で高い評価を得ています。
≪30代≫
平均年収は644.6万円に達し、キャリアの成長期に入ります。
この年代では管理職への昇進や専門性の深化により、年収が大きく伸びる傾向があります。
特にコンサルティング業界やIT業界での活躍が目立ち、アクセンチュアやNTTデータなどへ転職する上智大卒業生も一定数います。
≪40代≫
平均年収は904.6万円となり、キャリアの中盤で安定した収入を得ています。
この年代では、上級管理職やエグゼクティブポジションに就く卒業生も増え、年収の上昇が顕著になります。
金融業界やメーカーの経営層でも活躍が見られます。
≪50代≫
平均年収は1,187.0万円に達し、キャリアのピークを迎えます。
この年代では、企業の役員や経営者として活躍する卒業生も多く、高額所得者の割合が増加します。
特に、グローバル企業や大手企業の上級管理職として活躍する卒業生が多い。
参考:日経転職版
注目すべき点として、上智大学卒業生の年収は、20歳から50歳にかけて約2倍に増加しています。
これは、卒業生のキャリアの安定性と成長性を示すとともに、上智大学の教育が長期的な視点で評価されていることを示唆していると言えるでしょう。
どの年代でも上位にランクインしていますが、これらの数値は平均値であり個人の能力、選択するキャリアパスなどによって大きく変わります。
しかし、社会的にどの年代でも評価が高く企業にとって貢献している人材であることは確かでしょう。
上智大学の学生の就職活動
上智大生の就職活動は、大学のグローバルな特性と充実したキャリアサポート体制を反映した独自の特徴を持っています。
上智大生の就活の特徴とキャリアサポートの具体的な内容を紹介します。
≪上智大生の就活の特徴≫
グローバル志向の就職活動:
上智大学の学生は、国際的な環境で学んだ経験を活かし、外資系企業や国際機関への就職を積極的に目指しています。
キャリアセンターは英語キャリアフェアを開催し、グローバルな就職をサポートしています。
また、留学経験者向けの就職活動支援講座や、留学経験者による就職活動体験報告会も実施されており、海外経験を持つ学生のキャリア形成を重視しています。
多様な業界への就職:
上智大学の学生は、IT・通信業界、コンサルティング業界、金融業界、製造業など、幅広い分野に就職しています。
この多様性は、上智大学の学際的な教育と学生の柔軟な適応力を反映しています。
≪大学側のサポート≫
キャリアセンターの充実したサポート:
キャリアセンターは年間約5,000人の学生が利用する個別相談を提供し、就職活動の各段階に応じたガイダンスやセミナーを実施しています。
特に、エントリーシート対策や面接対策など、実践的なプログラムが充実しています(参考:キャリア形成サポート|上智大学)。
早期からのキャリア教育:
上智大学では、低学年から履修できるキャリア教育科目を開講しています。「キャリアディベロップメント」や「キャリアデザイン演習」などの科目を通じて、学生は早期からキャリア意識を醸成しています。
インターンシップの重視:
キャリアセンターはインターンシップガイダンスを実施し、学生の社会経験を促進しています。
特に、長期インターンシップへの参加が増加傾向にあり、学生は実践的なスキルを身につけながら業界研究を深めています。
OB・OG交流の活用:
上智大学では、さまざまな分野で活躍する卒業生との交流会を定期的に開催しています。
これにより、学生は実際の職場環境や仕事内容について具体的な情報を得ることができ、より現実的なキャリアビジョンを形成することができます。
外国人留学生向けの特別支援:
日本での就職を希望する外国人留学生に特化したガイダンスや、先輩留学生によるアドバイス会を実施しています。
言語や文化の壁を越えて留学生の日本企業への就職をサポートする体制が整っています。
公務員・教員志望者への対応:
公務員試験対策や教員採用試験対策のためのプログラムも提供されており、公共セクターへの就職を目指す学生のサポートも充実しています。特に、地方自治体からの公立学校教員採用試験への学校推薦応募の手続きサポートなど、きめ細かい支援が行われています。
デジタル時代に対応したキャリア支援:
WEB面接などの環境を確保するために、キャリアセンター内に個室(テレキューブ)が設置されています。
これにより、学生はオンラインでの就職活動にも円滑に対応することができます。
これらの特徴により、上智大学の学生は自身の強みや興味に合わせた戦略的な就職活動を展開しています。グローバル化とデジタル化が進む現代社会において、上智大学の学生は高い適応力と専門性を持つ人材として評価されており、それが96%という高い就職率につながっています。
上智大学の学生のインターン事情
上智大生がどのようなインターンに参加する傾向にあるのか紹介します。
上智大生のインターン参加の特徴は1つは、短期・長期の両方に参加していることです。
短期インターンシップに関しては、上智大学は特に海外での経験を重視しています。
大学の「教育連携に係る包括的な協定」に基づき、夏休みなど長期休みを利用した集中的な学びのプログラムが実施されています。
例えば、2015年から開始された夏季プログラムでは、上智大学から2名の学生が約1か月間、一般財団法人国際協力推進協会(APIC)にて業務に携わっています。
これらの短期プログラムは、学生が国際協力の現場で問題解決能力を高める機会を提供しています。
長期インターンシップについては、上智大学の学生も参加率が増加傾向にあります。東大、早慶上智の学生200人を対象とした調査によると、長期インターンシップへの参加率は10%弱程度と推定されます(参考:CREATIVE VILLAGE)。
参加業界としては、IT業界(特にプログラミングやエンジニア関連)、Web・SNSマーケティング、教育業界、食品関連企業などが上位を占めています。
長期インターンシップの効果として、学生は以下のような成果を報告しています。
- 専門的な知識や技術の習得
- ビジネスマナーや状況把握力の向上
- 企業経営や新規プロジェクト立ち上げプロセスの理解
- 職業選択の幅の拡大
- 組織マネジメント能力の向上
上智大学では、インターンシップを授業科目として設置しており、学生は事前・事後の講義受講や課題提出を行うことで単位を取得が可能です。
この制度により、学生は就業体験を通じて大学で学んだ専門知識や技能をグローバル社会でどのように活かすかを学び、残りの大学生活で何を学ぶべきかという気づきを得る機会となっています。
特筆すべき例として、経済学部2年生がイオン株式会社のインターンシップに参加し、日本での事前学習後にマレーシアでフィールドワークを行った例があります。このような国際的なインターンシップは、上智大学のグローバル教育の特徴を反映しています。
一方で、理工学部の学生に関しては、研究職を目指す場合、学部生のインターンシップ参加は比較的少ない傾向にあります。
これは、研究職では大学院生を中心に採用する傾向が強いためです。
総じて、上智大学の学生のインターン事情は、グローバル志向と早期キャリア意識の高さが特徴的です。
大学のサポート体制と相まって、インターンシップは上智大学の学生のキャリア形成において重要な役割を果たしています。
特に、国際的な経験を積む機会が豊富に提供されていることが、上智大学のインターンシップの大きな特徴と言えるでしょう。
上智大学の就活に関するよくある質問
上智大学の就職活動に関して、就活生が気になることを解説します。
上智大生の企業へのエントリー数の目安は?
エントリー数に明確な基準はありませんが、過去の上智大学生のデータによると、20〜30社にエントリーしする傾向があります。
人によってエントリーすべき企業数は異なるので、自分に適切な数を見極めましょう。
就職活動中の休学は可能?
上智大学では休学制度があり、就職活動に専念することも可能です 。
しかし、休学には申請手続きが必要で、春学期の休学は2月、秋学期の休学は8月が申請タイミングとなります。
休学中の授業料や奨学金については個別に確認が必要です。
まとめ
本記事では、上智大学の就活事情を徹底的に解説しました。
上智大学の就活は、学生自身が自身の強みである語学力を活かして多様なキャリアを実現しています。
また、大学側のサポートが充実していることもおわかりいただけましたでしょうか。
就活を成功させるためには、積極的な情報収集や機会を最大限に活用することが重要です。
ぜひ本記事を参考にしてください。