京都大学の就活事情は?就職先ランキング・平均年収・インターンを解説!
京都大学は、東京大学と並び日本トップレベルの大学として有名です。
そんな京都大学の学生(以下、京大生)の就活事情を徹底解説。
大学院進学率が高く、特に理系では修士課程修了後の就職が主流となっています。
就職先としては、大学関連機関や関西圏の大手企業が上位を占めており、研究職や専門職への就職も多くなっています。
本記事では、特に京都大学に注目して就職先や卒業生の年収、どのような就職活動を行なっているのかについて、網羅的に解説します。
京都大学の就職先ランキング
京大生の就職先は、学生の高い学力と研究能力を反映し、多種多様な業界にわたっています。
最新の2024年卒業生のデータによると、上位に国家公務員や総合商社、コンサルタント会社、大手メーカーが並んでいます。
順位 | 企業/団体 |
---|---|
1 | 三菱商事 |
2 | 三井物産 |
3 | 伊藤忠商事 |
4 | 住友商事 |
5 | 丸紅 |
6 | 野村総合研究所 |
7 | ボストン コンサルティング グループ(BCG) |
8 | 三井住友銀行 |
9 | ベイン・アンド・カンパニー |
10 | 三菱UFJ銀行 |
10 | PwCコンサルティング |
10 | |
10 | サントリーホールディングス |
15 | 日本郵政 |
15 | 大阪ガス |
15 | JR東海 |
15 | 住友化学 |
18 | 関西電力 |
18 | マッキンゼー・アンド・カンパニー(McK) |
18 | デロイトトーマツコンサルティング |
18 | 旭化成 |
22 | 農林中央金庫 |
22 | 日本政策投資銀行 |
22 | A .T.カーニー |
22 | アクセンチュア |
22 | EYストラテジー・アンド・コンサルティング |
22 | P&Gジャパン |
22 | KDDI |
22 | 富士フィルム |
(参考:マイナビニュース|東大、京大、早稲田、慶應等の学生が選ぶ「人気企業ランキング」が発表)
ランキングから、商社やコンサルティングファームの人気が高いことが分かります。
京大生の就職先は、ハイレベルで就職難易度の高い大企業が多くランクインしている傾向にあります。
また、京大生は、就職先の選択傾向として以下の3つがあげられます。
研究開発職への強い志向
多くの学生が研究開発職を希望し、メーカーなどへの就職が多いです。
関西圏企業への就職
関西電力、大阪ガスなど、関西に本社を置く企業への就職が目立ちます。
総合商社・コンサルファームへの就職
大手の総合商社やコンサルファームが京大生の就職先の上位にランクインしています。
公務員
国家公務員や地方公務員への就職も多く、特に上位にランクインしています。
(参考:京都大学工学部 理工化学科 先端化学コース|就職情報)
近年の傾向として、コンサルティングファームや金融機関の人気が上昇する一方で、いわゆる「インフラ企業」(公共交通機関、電力会社など)の人気が低下しています。
これは、学生たちが若い新人の段階から成長機会を求めており、個人のビジネスパーソンとしての能力を身につけられる環境を就職先として重視していると考えられます。
(参考:株式会社ワンキャリア|金融業界の人気が再燃する一方で、インフラ業界の人気は転落。成長機会を求める傾向がさらに加速か。)
京都大学の卒業生の年収
京大生の年収は、日本の大学卒業生の中でもトップクラスに位置しています。
<大学別年収ランキング>(※30歳時点)
1位:東京大学(約810万円)
2位:一橋大学(約740万円)
3位:京都大学(約675万円)
30歳時点での平均年収を見ると、京都大学卒業生は約675万円となっています。
これは全国の大学の中で3位に位置する高水準です。
1位の東京大学(約810万円)、2位の一橋大学(約740万円)に次ぐ数字であり、京都大学卒業生の高い市場価値を示しています。
(参考:WARC|【コラム】大学別年収ランキングが面白いことになっている件)
年齢別の平均年収推移は以下のようになっています。
年代 | 年収 |
---|---|
20代 | 554.4万円 |
30代 | 789.5万円 |
40代 | 1093.6万円 |
(参考:日経転職版|大卒年収調査2021年版 出身大学別編)
(参考:日経転職版|大卒年収調査2022年版 出身大学別編)
京都大学卒業生の年収は年齢とともに急速に上昇していくことがわかります。
特に40代での年収上昇が顕著で、1000万円を超える高水準に達しています。
業界別に見ると、やはりコンサルティングや金融業界に就職した卒業生の年収が特に高い傾向があります。
例えば、ボストン・コンサルティング・グループやベイン・アンド・カンパニーなどの大手コンサルティングファームに就職した場合、30代前半で年収1000万円を超えるケースも珍しくないようです。
(参考:タレントスクエア|ボストンコンサルティング(BCG)の年収を社員が解説!役職別も)
進学率の高さも影響している?
京都大学卒業生の年収は、大学院進学率の高さとも関連しています。
特に理系分野では、修士課程、博士課程修了後に就職するケースが圧倒的に多いです。
工学博士の社会人研究者が考える「研究室攻略法によると、京都大学の博士学生への進学率は東京大学(26.9%)に次ぐ、2位で20.8%となっています。
この進学が初任給や早期のキャリアステージでの年収に影響していると考えられます。
京都大学卒業生の高い年収は、大学の教育・研究の質の高さ、さらに卒業生の能力・スキルの高さを反映していると言えます。
同時に、これは京都大学卒業生に対する社会からの期待の高さも示しているのではないでしょうか。
京都大学の学生の就職活動
京大生の就職活動は、他の大学と比較して少々特殊な特徴を持っています。
京大生の就職活動の時期は、一般的な大学生と同じようなスケジュールに沿っていますが、京大生特有の傾向も見られます。
京都大学|キャリアサポートセンターによると、3月から企業説明会への参加やエントリーシート提出が始まり、6月から面接を中心とした採用選考が行われます。
ただし、特に文系職種である、外資系金融、外資系コンサル、IT業界、や理系の特定分野の研究職などでは、より早期の採用スケジュールが設定されていることがあります。
学内ネットワークの積極的な活用
京大生の就職活動の特徴として、先輩からの情報提供や就活に関するアドバイスが活発に行われているところが挙げられます。
実際に、京大生も以下のように話しています。
ごく稀に、インカレ優勝や部活の主将をしていたということでかなり早い段階でない内定をとっている先輩もいました。
また、部活の場合、強力なOBさんがいらっしゃれば、文系でも採用してもらえた例があるそうです。
知り合いの部活の主将の先輩が就活で大苦戦されていましたが、京大の部活のOBさんの口利きで採用されていました。
(参考:Cafetalk|京都大学の就活事情)
効率的にサクサク就活を進めていくことができている京都大学生は、大手企業に内定を勝ち取った先輩から手取り足取り教わるようです。
就活に関しては先輩が全面的に協力してくれる文化が根付いており、エントリーシートの書き方、添削、面接の受け答えの仕方などなど、事細かに必要な情報を教わることができます。
すごく良い文化が根付いているようです。
京大生VS京大生!?
大手の企業になってくると、京大生枠があります。
従って、就活において時々同じ大学の学生が敵同士になることもあるようです。
人気の商社になってくると、かなり優秀な京大生でも、他のさらに優秀な京大生に負けてしまうこともあるようです。
京大生同士の就活は優秀な学生同士の戦いになってしまい、大変なものであることが想像できます。
(参考:Cafetalk|京都大学の就活事情)
京都大学の学生のインターン事情
京大生にとって、インターンシップは就職活動の重要な一環となっています。
特に、理系学生の間では、研究室での活動と並行してインターンシップに参加することが一般的です。
一方で、インターンシップ参加率は必ずしも高くないのが現状です。
ある調査によると、京大生の中長期インターンシップ参加率はわずか10%程度にとどまっています。
(参考:B,CS|京大生のインターン事情)
この背景には、学業や研究活動との両立の難しさ、情報不足などの要因があると考えられます。
京都大学では、こうした課題に対応するため、インターンシップに関する情報提供や相談支援の充実に力を入れています。
学内での企業説明会や交流会なども積極的に開催され、学生と企業の接点を増やす取り組みが行われています。
以下にいくつか取り組みを紹介します。
ヴルカヌス・イン・ヨーロッパプログラムによるインターンシップ
日本の理工系学生を対象とした1年間の奨学金付プログラムで、欧州での4ヶ月間の語学研修と8ヶ月間の企業インターンシップから成り立っています。
プログラムを通じて、学生は国際的な環境で実践的な経験を積むことができます。
特に、企業研修の前に4カ月の語学研修が受けることができる点は、非常に魅力的で、英語に自信がない学生も挑戦することができます。
インターンシップでは、企業で働く経験に限らず、その国の風土、文化、生活様式に触れることで日本では得られない経験を得ることができます。
(参考:KYOTO UNIVERSITY EUROPEAN CENTER| 異文化に触れ自らを相対化する ーヴルカヌス・イン・ヨーロッパプログラムによるインターンシップ)
京大生のためのインターンの探し方講座
京大生のためのインターンの探し方講座では、低学年の学生を対象にインターンシップの意義や探し方についての指導を受けることができます。
特に理系の学生は、研究との両立のために早い段階からのインターンの参加が推奨されていることから、意識の高い学生は大学1年、2年次からインターンシップに興味を持ち始めると良いでしょう。
(参考:B,CS|京大生のインターン事情)
(参考:京都大学|キャリアサポートセンター)
京都大学の就活に関するよくある質問
ここからは、京都大学の就職活動に関して、学生からよく寄せられる質問とその回答を解説していきます。
京都大学の理系学生の就職活動はいつ始めるべきか?
京都大学の理系学生の多くは大学院に進学するため、修士課程1年の秋頃から就職活動の準備を始めるのが一般的です。
ただし、学部卒で就職を考えている場合は、3年生の夏頃からインターンシップへの参加を検討するとよいでしょう。
(参考:京都大学卒女性プロ家庭教師 かてこ|京都大学の就活事情 理系編)
京都大学生の就職における強みは何か?
京大生は高い研究能力と専門性を評価されており、特に研究開発職や専門職での評価が高いです。
また、「京大生」というブランド力も就職活動において有利に働く傾向があります。
OB、OGがいる企業にアポイントメントを取り話を聞く等の積極的な姿勢で情報を撮りにいくことが大切です。
また、大学内のキャリアセンターも就職支援に力を入れています。
積極的に利用すると良いでしょう。
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— 京都大学キャリアサポートセンター (@KU_SHUSHOKU) November 22, 2023
留学経験者の就職活動はどうすればよいか?
最近は、企業のグローバル化が進んでいる影響もあり、留学経験者を対象とした夏・秋採用の選考を実施する企業や、合同企業説明会が毎年開催されています。
また、オンライン化が進んだことで、留学中でもエントリーシートの提出や面接を受けられる企業が増えています。
留学中もセミナーや面接を受けることができる服装を準備していくと良いかもしれません。
【留学中の就活について】再掲
— a 24卒💫 (@asapi3131) May 23, 2024
実際に私が留学中就活を経験して感じたポイントをまとめました📝🌏今後留学する予定の26卒の方などはぜひ読んでみてください🫶🏻 pic.twitter.com/NI9J3BXsZQ
留学中で日本を離れていても積極的に就職活動を行いましょう。
(参考:京都大学|キャリアサポートセンターQ&A)
まとめ
本記事では、京大生の就職先や就職後の年収、就職活動について詳細に解説しました。
京大生の就職活動は、学生の高い学力と研究力を背景に、さまざまな業界で行われています。
特に理系学生は大学院進学率が高く、修士課程を修了してからの就職が一般的です。
就職先としては、大学関連機関や関西圏の大手企業が多く、研究職や専門職への就職が目立ちます。
京大生はどのような就職先に行くのか、どのように就職活動をするのかしっかりとチェックして就職活動の参考になれば幸いです。