岡山大学の就活事情は?就職先ランキング・平均年収・インターンを解説!
岡山大学は、岡山県にある国立大学です。
文系4学部、理系6学部、グローバル・ディスカバリー・プログラムがあり、幅広い分野で学べる大学と言えるでしょう。
そんな岡山大学の学生が卒業後、どのようなキャリアを選択するのか気になりますよね。
本記事では、岡山大学の就活事情として、就職先ランキング・平均年収・インターンについて解説します。
ぜひ参考にしてください。
岡山大学の就職先ランキング
24卒の岡山大学の学生の就職先ランキングを紹介します。
順位 | 企業 | 就職人数(名) |
---|---|---|
1 | 中国銀行 | 15 |
2 | クボタ | 14 |
2 | 両備システムズ | 14 |
4 | 三菱電機 | 12 |
5 | 村田製作所 | 11 |
6 | 日立製作所 | 10 |
7 | ローム | 9 |
8 | 大塚製薬 | 8 |
8 | 川崎重工業 | 8 |
8 | JFEスチール | 8 |
参考:岡山大学* | 大学ごとの主な就職先 | 大学通信オンライン
ランキングやトップ10以外の就職先から、岡山大学の就職先の特徴がいくつか見えてきます。
多様な進路選択:
中央省庁から地方自治体、医療機関、金融、製造業まで、幅広い分野に卒業生が就職しています。これは岡山大学の教育が多様なキャリアパスに繋がることを示しています。
製造業への就職:
幅広いキャリア選択ができる中で特に製造業への就職が目立ちます。
川崎重工業のような就職難易度が非常に高い大手製造業も上位にランクインしており、工学部や理学部の卒業生の就職先として人気があることがうかがえます。
医療分野の強さ:
岡山大学には医学部・薬学部・歯学部があるため、医療分野に就職する学生も一定数います。
特に岡山病院への就職が多く、医学部や薬学部の卒業生が大学関連の医療機関に就職する傾向が強いと言えるでしょう。
公務員志向の強さ:
ランキングは民間就職先のみなので記載していませんが、公務員就職を希望する学生も多数います。
文学部・経済学部・法学部が特に多く、令和3年度の就職実績として文学部は25.2%、経済学部は25.6%、法学部は53.0%の学生が公務員としてのキャリアを選択しています。
(参考:就職・進学状況(学部別) | 岡山大学 学生支援部門)
これらの就職先の特徴は、岡山大学が公務員試験対策や地域連携、医療人材の育成に力を入れていることの証です。
また、大学の就職支援体制が充実しており、学生の多様なキャリア選択をサポートしていることがうかがえます。
岡山大学の卒業生の年収
岡山大学卒業生の平均年収は、484万円です。
全国の大学卒業者の平均年収ランキングにおいては、40位に位置しています。
この数値は、大学群「金岡千広」グループに属する他の大学と比較すると以下のようになります。
千葉大学:524万円(20位)
金沢大学:511万円(26位)
広島大学:506万円(28位)
参考:出身大学・学歴別の平均年収徹底調査!!あなたの母校の年収は? | ヒューマンデザイン総合研究所
岡山大学の平均年収は金岡千広の大学群の中で最も低い年収となっていますが、日本の平均年収である460万円を上回っています(参考:民間給与実態統計調査)。
岡山大学の卒業生の年収を詳細に分析すると、以下のような特徴が見られます。
業界別の年収差:
金融・保険業界への就職が多い経済学部卒業生は、比較的高い収入が期待できます。
一方で公務員就職も多いので、安定した収入が得られる傾向にある卒業生も多いでしょう。
地域性の影響:
岡山大学の卒業生は地元志向が強く、「地元で働きたい」という思いから地方都市での就職を選択する傾向があります。
このことが、大都市圏の大学と比較して年収がやや低くなる要因の一つです。
キャリアパスによる変動:
岡山大学の卒業生同士でも、キャリアパスや民間企業での昇進によって年収は大きく変動する可能性があります。
管理職になることで年収が大幅に上昇する傾向があるので、製造業など民間企業に就職してからの動向で差は顕著になるはずです。
公務員志向の影響:
岡山大学の卒業生は公務員志向が高く、これが安定した年収につながっている一方で、民間企業の高給与職と比較すると年収の上限が低くなる可能性があると考えられます。
職種による差異:
医学部・薬学部・歯学部は専門性の高い医療関係の仕事に就くことが多く、必然的に年収も高くなるはずです。
その3学部の卒業生が岡山大学卒業生の年収を大きく引き上げているとも考えられます。
紹介したように岡山大学の卒業生の年収傾向として、年収を引き上げる要因となかなか上がらない要因のどちらの要素も持ち合わせていると言えるでしょう。
同じ偏差値帯の大都市圏の大学と比較するとやや低い水準にあると言っても、決して岡山大学の学生の評価が悪いということは決してありません。
キャリアはそれぞれの学生の選択なので、就職先傾向や年収の特徴を見ると自らの希望したキャリアで活躍している人が多いと推測できます。
そして、地域経済への貢献や安定した雇用の確保など、金銭的な面以外の価値も岡山大学の卒業生が示している社会からの評価でしょう。
岡山大学の学生の就職活動
岡山大学の学生の就職活動は、大学のキャリア・学生支援室を中心に体系的にサポートされています。
この支援体制は、学生の多様なニーズに対応し、効果的なキャリア形成を促進することが目的です。
キャリア・学生支援室の具体的なサポート内容は以下の通りです。
進路・就職相談: 専門のキャリアコンサルタントによる個別相談が予約制で利用可能
就職ガイダンス・就活関連動画: Moodleを通じて、就職活動に関する情報や準備のためのガイダンス動画を提供
インターンシップ情報: 大学経由で申し込めるインターンシップの情報を提供し、手続きをサポート
SNSを活用した情報発信: LINEのオープンチャットグループやX(旧Twitter)を通じて、最新の就職関連情報を発信
学生全体へのサポートだけでなく、学部別の就職活動で突出した特徴を紹介します。
経済学部では学生時代の学びを活かして、金融・保険業へ就職する人が多く、割合としては全体の28%です。(参考:卒業後の進路 | 岡山大学経済学部)
また、公務員志望者も多く、地元の県庁や市役所への就職が目立ちます。
工学部ではインターンシップに特に力を入れているのが特徴です。
岡山経済同友会や岡山県中小企業団体中央会との協力のもと多くの学生が参加しています。
2019年度には、県内外の50ヶ所の企業等において73名の学生がインターンシップを経験しました。(参考:インターンシップ(工学部) | 岡山大学 工学部)
法学部では「就業体験実習I」「就業体験実習II」の科目がインターンシップの単位認定対象です。
2022年度には、地方自治体・官公庁等に10名、法律事務所に9名、県下マスコミに2名、その他の職場に2名、合計23名の法学部生が就業体験実習を行いました。(参考:インターンシップ - 岡山大学 法学部)
医歯薬学総合研究科ではキャンパス内に国家資格キャリアコンサルタントが常駐し、就職活動の支援を行っています。
修士課程の講義が終わる夏前から面接指導や、企業の方・OBOGを招いてのセミナーも開催しています。(参考:キャリア支援 - 岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科)
これらの支援体制や学部毎のはたらきにより、岡山大学の学生は安定的な就職内定状況を維持しています。
企業は岡山大学の学生を「真面目で勤勉」と評価しており、これが高い内定率の理由の1つでしょう。
就職活動の成功は単に成績だけでなく、コミュニケーション能力や面接スキルも重要です。
岡山大学では、ゼミなどの少人数教育、グローバル教育、実践教育を通じて、これらのスキルの向上も図っています。
紹介してきたように、岡山大学の就職活動支援は、各学部の特性を考慮しつつ、大学全体で体系的に行われています。
学生は、これらの支援を積極的に活用することで、より希望の進路に繋げることができています。
もちろん就職活動は大学側のサポートだけではできないので、高い就職実績の基盤には学生自身の向き合い方があるということは言うまでもありません。
岡山大学の学生のインターン事情
岡山大学では、学生のキャリア形成を支援するため、多様なインターンシッププログラムを提供しています。
これらのプログラムは学部や研究科の特性に応じて設計されており、学生の実践的なスキル向上と業界理解の促進が目的です。
学生は自ら探して応募する自由応募するインターンシップと学校側が提供するインターンシップの選択肢の中から自分に必要なものを選んでいます。
前章で紹介しましたが、工学部では岡山経済同友会や岡山県中小企業団体中央会との協力のもと、充実したインターンシップ制度を運営しています。
主な受入企業は、キリンビール株式会社、RSK山陽放送株式会社、中国電力株式会社、三菱ケミカル株式会社です。
法学部では、インターンシップを「就業体験実習I」「就業体験実習II」として単位認定しています。
この制度により学生は法律関連の実務経験を積むことができ、将来のキャリアパスを具体的にイメージすることが可能です。
大学全体としてはキャリア・学生支援室が中心となり、インターンシップ情報の提供や申込手続きのサポートを行っています。
学生は大学経由で申し込めるインターンシップの情報を得ることができ、効率的に参加機会を増やせるのが学生にとって嬉しいポイントです。
特筆すべきプログラムとして「東京3DAYSプレインターンシップ」があります。
このプログラムでは学生が3日間で6社の日本を代表する企業を訪問し、特別メニューを通じて通常では体験できない会社への理解を深められる絶好のチャンスです。
また、様々な業界で活躍する岡山大学のOB・OGとの交流会も設けられており、学生は直接最前線の話を聞くことができます。
さらに惑星物質研究所では、「三朝国際学生インターンシッププログラム(MISIP)」を毎年開催しています。
このプログラムは学部3・4年生および大学院修士課程1・2年生が対象です。
約6週間にわたって実際の研究プロジェクトに参加する機会を提供しています。
これらのインターンシッププログラムを通じて、岡山大学の学生は業界理解を深め、実践的なスキルを身につけられます。
また、地元企業から国際的な研究機関まで幅広い選択肢が用意されていることが特徴です。
学生は自身の興味や将来のキャリアプランに合わせて適切なインターンシップを選択し、参加することが可能となっています。
岡山大学の就活に関するよくある質問
岡山大学の就職活動に関して、多くの人が気になることを解説します。
岡山大学の就職率はどのくらい?
留学生の就職支援はある?
留学生向けの就職支援も行っています。
卒業後に就職活動を継続する場合、「特定活動」への在留資格変更のサポートもしています。
まとめ
本記事では岡山大学の就職事情について徹底的に紹介しました。
岡山大学のサポートと学生のキャリアへの真摯な向き合い方によって、卒業後に幅広く活躍しています。
地方国立大学は、首都圏や関西の大学と比べて大学名を目にする機会は少ないかもしれませんが、企業から高く評価されている大学の1つです。
ぜひ本記事を参考に、岡山大学の学生は就職活動を進めていただけますと幸いです。
また、岡山大学への進学を検討している高校生も参考にしてください。